日々の読書の日記

名古屋のIT企業に勤めるエンジニアの読書メモです。

読書: 20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義

  • 作者: ティナ・シーリグ,Tina Seelig,高遠裕子
  • 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
  • 発売日: 2010/03/10
  • メディア: ハードカバー
  • 購入: 475人 クリック: 17,353回
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娘が生まれたり、実家へUターンしたり、自宅を建てたりして、2010年から2015年まで五回引っ越しをしました。

そのたびに、以前買った本を捨てたり、まとめて売ったり、誰かにあげたりしたのですが、いつか読み直したいからと捨てずに一緒に引っ越ししてきた本があります。

「20歳のときに知っておきたかったこと」はその中の一冊で、いつか娘が読んで参考にしてくれたらいいなと思ったことが理由です。(風の谷のナウシカのコミック7冊も同じような本だったりします。)

  • 失敗を恐れないこと
  • 常に新しい目で世界を見ること
  • 他人に感謝すること
  • チャレンジし続けること

人生で大切にしたいことが書かれています。スティーブ・ジョブスのスタンフォード大学卒業式辞 に似てるかも。

Amazon の注文履歴を見ると 2010年3月 に購入しています。ちょうど新卒採用で多くの学生さんに会っていた時期で、「この本に共感するなら、ITベンチャーに向いてるかもね」と話していたのを思い出します。

多くの人にとって、20歳は過去だけど、自分の可能性を信じて、チャレンジしていきましょう!

読書: 説得技術のプロフェッショナル

説得技術のプロフェッショナル

説得技術のプロフェッショナル

この「説得技術のプロフェッショナル」という本は、交渉術などのロジカルに説得するためのテクニックではなく、説得後の信頼関係を重視したコミュニケーションについて書かれた本です。

Amazon での紹介が的確なので引用します。

真の「説得技術のプロフェッショナル」とは、相手を説き伏せるのではなく、信頼・友好関係を結び、好感を勝ち取る人だ。

会話した後に「しこり」が残ったことはありませんか? 「説得」という言葉から、相手を説き伏せるような連想をしてしまいがちです。しかし、かりにそのような形で説得に成功したとしても、「イヤなやつ」「無理矢理言うことを聞かされてしまった」との印象を残してしまっては、長い目で見れば大きな損をしてしまうことは間違いありません。そこで本書では、相手を動かすだけにとどまらず、その後の信頼・友好関係まで手に入れるための実践的な技術を論理的に系統立てて説いています。

読んだ人にとっての本の価値は「いつ読んだか」が大きく影響すると思います。

この本をはじめて読んだのは、今から10年前の2007年12月。始めて管理職になって半年ほど経ったときでした。

当時の私は、思ったことを伝えるために、理詰めで、説き伏せるような、合意以外の退路を立つようなコミュニケーションが多かったと思います。

また、真面目で熱意もあったでしょうから、正論が多く、思いが強いぶん相手に対しての怒りも含んだコミュニケーションになっていたのだと思います。この会社を退職後数年経って、(女性の)先輩から「当時のあなたは怖かった」と言われたこともありました。

そんなとき、大手企業からベンチャーに転職して、はじめの管理職になったのですが、強い猛獣だらけのベンチャーでは当然うまく行きませんでした。うまく合意できないことも度々で、合意できても反発されたり、根に持たれることもありました。

そんなときに幾つかコミュニケーションやマネジメントの本を読んだ中で出会ったのがこの本です。内容はAmazonの説明文の通りですが、タイミングが絶妙でした。

同時期、師匠と崇める役員が履いていたジーンズの膝が破れていたんです。理由は、座っている人に話すときに両膝をついて目線を下げて話すから。決して立って見下ろして話さない。

この本や周囲の人たちから学びつつ、徐々に伝え方も変わっていったのをよく覚えています。

「目指す水準や、伝える内容は妥協せず、伝え方は柔軟に変化していく」これが大事なんだと思います。

もちろん、今でもたくさん課題があって、反省する日々です。購入して10年たっても、たまにこの本を読んで「あー、おれ、ダメだな。。。」と思ったりします。

というわけで、タイミングによるけど、読んで損はしないと思うので、気軽に読んでみてくだし。

読書: ライト、ついてますか―問題発見の人間学

ライト、ついてますか―問題発見の人間学

ライト、ついてますか―問題発見の人間学

この本は「問題とは何か?」を考えるきっかけを与えてくれる本です。

この本を読んでからは「問題」に直面した時に、下記のような問題そのものに向き合うことの重要性が書いてあります。

  • 何が問題なのか?
  • 誰にとっての問題なのか?
  • どこからきた問題なのか?
  • 解決すべき問題なのか?

営業も開発も、仕事とは問題解決をすることだと思います。皆さんにオススメです。

読書: ファシリテーションの教科書: 組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ

ファシリテーションの教科書: 組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ

ファシリテーションの教科書: 組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ

ファシリテーションのポイントについて、わかりやすく、具体的に、読みやすく書かれています。ここ最近読んだ本で一番の良書だと思いました。

この本をしったきっかけは、会社の同僚とファシリテーションの技術を知った方が良いと話した際に、参考図書を探すためにアマゾンを検索したのがきっかけです。

本書の冒頭にかかれている通り、ファシリテーションという言葉からイメージするのは、会議での仕切り役 ですが、本書に書かれていることは、リーダーシップ や マネジメント にも当てはまります。

人々の意欲を高め、自発的行動を促すには、一方的に指示命令するのではなく、問いかけ、考えさせ、つかませることで、メンバーに「腹落ち」させることが必要。

このように、ファシリテーション がメインテーマの本書ですが、会議を通して人の気持ちや意思を動かすマネジメントについての学びが多くあり、新人マネージャーはもちろん、マネージャーになりたい人、マネジメントになれている人、様々な人におすすめの本となります。

読書: リーダーは自然体 無理せず、飾らず、ありのまま

リーダーは自然体 無理せず、飾らず、ありのまま (光文社新書)

リーダーは自然体 無理せず、飾らず、ありのまま (光文社新書)

珍しく、買ってすぐ読了した本でしたので、ご紹介。

この本は、リーバイス、ナイキといったグローバル企業の人事部門長として、リーダシップ や 評価制度の策定と運営として活躍された 増田 さんについてのロングインタビューです。 リーダーと呼ばれる人(本人はリーダーシップを発揮していると思っていないので、リーダーと自認する人ではなくて、周囲からリーダーと呼ばれる人)が、どういうことを考え、行動することによって、リーダーとしての実績を積んでいくのか。

増田さんのキャリアを振り返りながら、リーダーシップや組織開発論の専門家である金井教授が、リーダーシップを発揮する人の特徴について解説しています。

読み進めていくうちに、増田さんが、様々なプロジェクトでリーダーシップを発揮していく理由、本のタイトルにある「自然体」の意味などを、自分がリーダーとして意識していることとすり合わせて読み進めました。少し読んでは、これまでと現在の自分はどうなんだろうと考え、考えを整理したいから少し前のページから読み直す。の繰り返しでした。

もともと、この本を知ったのは、10年ほど前に読んだ リーダーシップの旅 見えないものを見る が、記憶に残っていて、久々に読み返そうと思ったときに、Amazon でおすすめされたからでした。

リーダーとしての振る舞いやマネジメント方法など HOW TO について書いてある本はありますが、リーダーシップの旅 や リーダーは自然体 のように、リーダーと呼ばれる人が、リーダーになった経緯 WHY について書かれた本は少ないように思えます。

10年前、新米マネージャーとして四苦八苦しているときに「自分の信じるままに動いてみよう。それが結果的にリーダーシップにつながり、マネジメントになる」というような、うまく言葉で表現できないような気づきをもらった本でした。

勝手な理解としては、映画 フォレスト・ガンプ の主人公 は、なぜリーダーと呼ばれる存在になっていくのか。その解説が、この本に書いてあると思っています。この本を読んで以来、フォレスト・ガンプ は数少ない好きな映画の一つで、引っ越しが多い中でも処分されずにDVDを持ち続けています。

リーダーシップは、役職/役割をもった人しか発揮できないことではなく、自分の身近なところで発揮できるものです。というわけで、リーダーシップに興味がある人におすすめの二冊です。